口腔健康管理センター

口腔健康管理センター長からのご挨拶

飯久保 正弘
センター長 飯久保 正弘 

口腔健康管理センターの設立

   2007年に「がん対策基本法」に基づき策定された「がん対策推進基本計画」は、2012年に改訂され、「各種がん治療の副作用・合併症の予防や軽減など、患者の更なる生活の質の向上を目指し、医科歯科連携による口腔ケアの推進を始め、食事療法などによる栄養管理やリハビリテーションの推進など、職種間連携を推進する。」という一文が加えられ、医科歯科連携の充実が盛り込まれました。東北大学病院歯科部門では、2015年に周術期口腔支援センターを設置し、入院患者の口腔管理をそれぞれの専門職が一体となって取り組み、迅速に対応出来る体制を整備しました。さらに2017年より、入退院センターと連携し、患者の手術入院の日時が決まった時点で入退院センターから周術期口腔支援センターへ患者を紹介していただくシステムを構築し、より早期に患者の口腔精査を行うことで、充実した医科歯科連携ならびに口腔管理を可能としました。その結果、医科部門診療科からの周術期口腔支援センターへの紹介患者数は年々、増加傾向にあります。そこで2019年に、周術期口腔支援センターを中心に行っている口腔健康管理事業を「がんセンター」に組織上明確に位置付けることで、本院および地域におけるがん患者に対する口腔管理の更なる充実を目指し、「口腔健康管理センター」を設置しました。

   活動内容

1)がん治療をおこなう患者への口腔健康管理
・抗がん剤や放射線療法等、治療法の進歩に伴って口内炎等の口腔に関するトラブルが治療中に起こり、結果として経口摂取が困難となることがあります。ひいては食事量の低下を引き起こし、がん治療に必要な体力を維持することが難しくなります。がん治療の内容に応じた口腔管理の方法を指導いたします。
・口腔内には多くの口腔内細菌が存在しています。この細菌が傷口から体に侵入すると、手術後の肺炎や手術部位の感染を引き起こすことがあり、せっかくの手術がうまくいかない原因の一つとなることがあります。そのため、手術前後に口腔内を清潔にすることで、手術後の早期回復に貢献します。

2)がん患者への口腔健康管理に関する教育活動
・宮城県歯科医師会との連携のもと学生および地域歯科医師を対象に「全国共通がん医科歯科連係講習会(DVD視聴)」の開催
・放射線治療や化学療法に伴う口腔粘膜炎に対する口腔ケアセミナーの開催
・東北次世代がんプロ養成プランの一環として「がん口腔特別研修」を開催
・宮城県歯科医師会からの依頼(がん医科歯科連携歯科衛生士臨床研修事業)による、歯科衛生士の研修受け入れ事業を開催