治療内容

癌化学療法名:切除不能進行再発頭頚部癌Cmab+FP療法

プロトコールに関する解説:

切除不能進行再発頭頸部がんCmab(セツキシマブ)+FP(CDDP+5-FU療法)療法は、再発・転移性頭頸部がん(扁平上皮癌)を対象とした化学療法である。欧州を中心に行われた第3相試験(EXTREAM試験)において、Cmab療法とプラチナベースの化学療法は化学療法単独と比べて、奏効率(36% vs 20%)無増悪生存期間(5.6ヶ月 vs 3.3ヶ月)、生存期間(10.1ヶ月vs 7.4ヶ月)の各項目で有意な上乗せ治療効果を認めた。試験ではプラチナ薬剤としてカルボプラチンも使用されているが、層別解析ではカルボプラチンに対する上乗せ効果はほとんど見られていない。毒性については、Cmab併用において敗血症の頻度が高くなるものの血液毒性は両群で差が見られず、皮膚毒性はCmab併用群で有意に高い傾向にあった。


適応外使用 :  無
審査日(20 13 01 30 日)
申 請 日  : 2013 01 04
改 定 日  : 20-- -- --
登録確認日 : 20-- -- --
登録削除日 : 20-- -- --
診療科1 腫瘍内科
診療科2  
診療科3  
診療科4  
プロトコール名 略名 1クールの日数
切除不能進行再発頭頸部がんCmab+FP療法 Cmab+FP 21日
適応病名 局所進行頭頸部がん 所要時間 1440分  
実施部署 ■外来 ■病棟    放射線療法 なし  
適応分類 ■進行・再発   
適応時表示コメント あり 添付資料 あり(■その他:文献
番号 抗癌剤名・略号 1日投与量 投与法 投与日(d1,d8等)
1 セツキシマブ・Cmab 400mg/m2 div d1(1コース目のみ)
2 セツキシマブ・Cmab 250mg/m2 div d1(2コース目以降), d8, d15
3 セツキシマブ・Cmab 100mg/m2 div d1
4 5-FU 1,000mg/m2 div d1-4
臨床使用分類 治療:(エビデンスレベル・2    エビデンスに関する基準
エビデンス
  • ■文献   
ガイドライン文献名 N Engl J Med 2008;359:1116-27.
その他
(減量・増量規定など)
シスプラチン, 5-FUは最大6コースまで。病勢コントロールが保たれている場合、セツキシマブ単独療法継続。
1クールの日数:21日癌化学療法処方
癌化学療法名:切除不能進行再発頭頚部癌Cmab+FP療法
投与日 薬品名 投与経路
(ルート等)
投与時間
day1 ① ラクテック500ml   120分
  ② ラクテック500ml   120分
  ③ ラクテック500ml   120分
       
day2 ① 生食500mL+5-FU 1000mg/㎡   1440分
  ② 生食100mL+デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム9.9mg   30分
  (点滴開始と同時にジフェンヒドラミン塩酸塩錠10mg を5錠内服)    
  ③ 生食500mL+セツキシマブ400mg/㎡   120分
  * 2コース目以降は、生食250mL+セツキシマブ250mg/㎡    
  ④ 生食 50ml (フラッシュ用)   12分
  ⑤ ソルデム3A 1000mL+10%塩化ナトリウム20mL+硫酸Mg補正液1mEq/mL (8mL)   240分
  ⑥ 生食 50mL (フラッシュ用)   5分
  ⑦ 生食100mL+ホスアプレピタントメグルミン150mg   30分
  ⑧ グラニセトロン塩酸塩3mg 50mL   15分
  ⑨ マンニットール20%300mL(100ml)   30分
  ⑩ 生食300mL+シスプラチン100mg/㎡   60分
  ⑪ ソルデム3A 1000mL+10%塩化ナトリウム20mL+硫酸Mg補正液1mEq/mL (8mL)   240分
       
day3,4 ① 生食500mL+5-FU 1000mg/㎡   1440分
       
day5 ① 生食500mL+5-FU 1000mg/㎡   1440分
  生食50ml(フラッシュ用)   5分
       
day9,16 生食100mL+デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム9.9mg   30分
  (点滴開始と同時にジフェンヒドラミン塩酸塩錠10mg を5錠内服)    
  ② 生食250mL+セツキシマブ250mg/㎡   60分
  ③ 生食 50ml (フラッシュ用)   12分
       

※赤字は抗癌剤

コメント

セツキシマブ初回400mg/㎡、2回目以降250mg/㎡、最大6コース。病勢コントロールされている場合セツキシマブ単独療法継続

照射併用時照射線量

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