癌化学療法名:大腸癌Cetuximab+CPT-11
プロトコールに関する解説:
セツキシマブはEGFRを標的とするヒト/マウスキメラ型モノクローナル抗体である。CPT-11+セツキシマブ療法はEGFR陽性の切除不能・進行結腸直腸癌患者を対象とした化学療法であり、主として既存のFOLFOX, FOLFIRI療法に不応となった2次、3次治療において有効性が示されている治療法である。海外の臨床試験ではCPT-11不応となった切除不能・術後再発大腸癌に対してセツキシマブをCPT-11と併用投与することで、奏効率22.9%( vs 10.8%)、無増悪生存期間4.1ヶ月(vs 1.5ヵ月)、全生存期間中央値8.6ヵ月(vs 6.9ヵ月)とセツキシマブ単独療法と比較して良好な事が報告されている。セツキシマブには高頻度でざ瘡様の発疹・落屑が報告されている他、infusion reaction、間質性肺炎などの重篤な有害事象も報告されており、CPT-11との併用では消化管毒性(下痢等)にも留意が必要である。また、最近の海外臨床試験の結果によると、免疫組織染色によるEGFRの発現の有無にかかわらず、KRAS遺伝子の変異症例には無効であることが報告されている他、高度な皮膚毒性が奏効率や無増悪生存期間との正の相関関係が報告されている。
適応外使用 :
無
審査日(20
08年
11月
17日)
申 請 日 : 2008年
09月
24日
改 定 日 : 20--年 --月 --日
登録確認日 : 20--年 --月 --日
登録削除日 : 20--年 --月 --日
改 定 日 : 20--年 --月 --日
登録確認日 : 20--年 --月 --日
登録削除日 : 20--年 --月 --日
診療科1 | 腫瘍内科 |
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診療科2 | |
診療科3 | |
診療科4 |
プロトコール名 | 略名 | 1クールの日数 | ||
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大腸癌Cetuximab+CPT-11 | C+CPT-11 | 14日 | ||
適応病名 | 大腸がん | 所要時間 | 267分 | |
実施部署 | ■外来 ■病棟 | 放射線療法 | なし | |
適応分類 | ■進行・再発 | |||
適応時表示コメント | あり | 添付資料 | あり(■その他:文献 | |
番号 | 抗癌剤名・略号 | 1日投与量 | 投与法 | 投与日(d1,d8等) |
1 | Cetuximab・Cetu | 400mg/㎡. | div | day1(1コース目) | 2 | イリノテカン・CPT-11 | 150mg/㎡. | div | day1 | 3 | Cetuximab・Cetu | 250mg/㎡ | div | day8(1コース目), day1,8(2コース目以降) |
臨床使用分類 |
治療:(エビデンスレベル・2 エビデンスに関する基準 |
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エビデンス |
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ガイドライン文献名 | N Engl J Med 2004;351:337-45., J Clin Oncol 26:2311-2319., | |||
その他 (減量・増量規定など) |
Grade3の皮疹出現時、Grade2になるまでセツキシマブの投与延期。再投与時は初回は250mg/m2のまま継続、2回目以降Grade3の副作用発現時は、Grade2への改善を待ち、200mg/m2、150mg/m2と減量する。 |
投与日 | 薬品名 | 投与経路 (ルート等) |
投与時間 |
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day1 | ①生食100mL+デキサメタゾン6.6mg | 30分 | |
(点滴開始と同時にジフェンヒドラミン塩酸塩錠10mgを5錠内服) | |||
②生食500mL+セツキシマブ400mg/㎡(二回目以降は生食250mL+セツキシマブ250mg/㎡を60分で投与) | 120分 | ||
③生食50mL | 12分 | ||
④生食50mL+パロノセトロン0.75mg | 15分 | ||
⑤5%ブドウ糖液250mL+イリノテカン150mg/㎡ | 90分 | ||
⑥生食50mL | 5分 | ||
⑦ヘパリンナトリウムキット フラッシュ用 | |||
day8 | ①生食100mL+デキサメタゾン6.6mg | 30分 | |
(点滴開始と同時にジフェンヒドラミン塩酸塩錠10mg を5錠内服) | |||
②生食250mL+セツキシマブ250mg/㎡ | 60分 | ||
③生食50mL | 12分 | ||
④ヘパリンナトリウムキット フラッシュ用 | |||
※赤字は抗癌剤
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EGFR陽性治療抵抗性大腸がん、セツキシマブ投与30分前にジフェンヒドラミン10mgを5錠内服
照射併用時照射線量
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