治療内容

癌化学療法名:HER2陽性胃癌Trastuzumab+FP療法

プロトコールに関する解説:
HER2陽性の進行・再発胃がんを対象に、シスプラチンとフッ化ピリミジン系薬剤(カペシタビンまたは5-FU)併用化学療法へのtrasutuzumabの上乗せ効果を検証した国際共同第III相試験(ToGA試験)において、併用群は化学療法単独群と比べ有意に生存期間を延長させることが報告された(化学療法単独群 11.1ヶ月、併用群13.8ヶ月)。安全性については併用群において左室駆出率の低下症例が多く見られたが(5%)、両群で有意な差は見られなかった。なお、胃がん診療ガイドラインでは、本邦の進行胃癌に対する標準治療であるS-1+シスプラチンとトラスツズマブの併用の有効性ならびに有害事象等のプロファイルに関しては、今後の臨床研究の課題であるとしている。
2013年5月29日記

適応外使用 :  無
審査日(20 13 05 23日)
申 請 日  : 2013 04 18
改 定 日  : 20-- -- --
登録確認日 : 20-- -- --
登録削除日 : 20-- -- --
診療科1 腫瘍内科
診療科2  
診療科3  
診療科4  
プロトコール名 略名 1クールの日数
Her2陽性胃癌Trastuzumab+FP療法 T+FP 21日
適応病名 Her2過剰発現治癒切除不能進行再発胃癌 所要時間 1440分  
実施部署 ■病棟    放射線療法 なし  
適応分類 ■進行・再発   
適応時表示コメント あり 添付資料 あり(■その他:文献
番号 抗癌剤名・略号 1日投与量 投与法 投与日(d1,d8等)
1 Trastuzumab ・Tmab 8mg/kg(2回目以降6mg/kg) iv d1
2 cisplatin ・CDDP 80mg/m2 iv d1
3 5-FU ・ 5-FU 800mg/m2 iv d1-5
臨床使用分類 治療:(エビデンスレベル・2    エビデンスに関する基準
エビデンス
  • ■文献   
ガイドライン文献名 Bang YJ et al. Lancet. 376: 687-697, 2010.
その他
(減量・増量規定など)
 
1クールの日数:21日癌化学療法処方
癌化学療法名:HER2陽性胃癌Trastuzumab+FP療法
投与日 薬品名 投与経路
(ルート等)
投与時間
day1 ① ラクテック500mL   120分
  ② ラクテック500mL   120分
  ③ ラクテック500mL   120分
       
day2 ① 生食500mL+5-FU800mg/㎡   1440分
       
  ① 生食50mL プライミング用   5分
  ② 生食250mL+トラスツズマブ8mg/kg(2コース目以降は6mg/kgで副作用なければ30分に短縮可)   90分
  ③ 生食50mL フラッシュ用   5分
  ④ ソルデム3A1000mL+10%NaCl(20mL)+硫酸Mg1mEq/mL(8mL)   240分
  ⑤ 生食50mL フラッシュ用   5分
  ⑥ 生食100mL+ホスアプレピタントメグルミン150mg   30分
  グラニセトロン塩酸塩 1mg 50mL+デキサメタゾン 9.9mg   15分
  ⑧ 20%マンニットール300mL(100mL)   30分
  ⑨ 生食300mL+シスプラチン80mg/㎡   120分
  ⑩ ソルデム3A1000mL+10%NaCl(20mL)+硫酸Mg1mEq/mL(8mL)   240分
  ⑪ 生食50mL フラッシュ用   5分
       
day3,4 ① 生食50mL+デキサメタゾン 6.6mg   15分
  ② 生食500mL+5-FU800mg/㎡   1440分
       
day5 ① 生食500mL+5-FU800mg/㎡   1440分
       
day6 ① 生食500mL+5-FU800mg/㎡   1440分
  ② 生食50mL フラッシュ用   5分
       

※赤字は抗癌剤

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照射併用時照射線量

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