治療内容

癌化学療法名:乳癌ドセタキセル療法(75mg/m2)

プロトコールに関する解説:

乳癌ドセタキセル療法は、術前・術後療法ではAC療法、FEC療法、EC療法などのアンスラサイクリン系レジメンとの逐次投与、進行再発療法では単独投与で用いられる。
 海外での臨床試験におけるドセタキセルの用量は、術後療法、進行再発療法ともに多くの臨床試験で100mg/m2であったが、本邦における当初の添付文書上の乳癌に対する用量が60mg/m2であったため、本邦では60mg/m2で使用されていた。2010年11月に75mg/m2の用量の有効性および安全性が医学薬学上公知と判断され、添付文書上の乳癌に対する最高用量が75mg/m2とされた。NCCNガイドラインでは、術前・術後化学療法では100mg/m2、進行再発化学療法では60~100mg/m2と記載されており、本邦における術前・術後化学療法では75mg/m2を標準にするのが妥当と考えられる。
 ドセタキセルの添付溶解液にはエタノールが含有されているが、添付溶解液を用いない調整法やエタノールフリーの製剤もあるため、アルコールに過敏な患者にも使用可能である。ドセタキセルの副作用として、浮腫と末梢神経障害が特徴的で、投与を継続するにあたっては副作用のマネジメントが重要である。(2020.4.22)


適応外使用 : 無
審査日(2019 3 25日)
申 請 日  : 2019 2 22
改 定 日  : 20-- -- --
登録確認日 : 20-- -- --
登録削除日 : 20-- -- --
診療科1 総合外科
診療科2  
診療科3  
診療科4  
プロトコール名 略名 1クールの日数
乳癌ドセタキセル療法(75mg/m2) 21日
適応病名 乳癌 所要時間 110分  
実施部署 ■外来   ■病棟    放射線療法 なし  
適応分類 ■進行・再発   ■術後補助   ■術前補助   
適応時表示コメント あり 添付資料 なし
番号 抗癌剤名・略号 1日投与量 投与法 投与日(d1,d8等)
1 ドセタキセル・DOC 75mg/m2 div d1
臨床使用分類 治療:(エビデンスレベル・2    エビデンスに関する基準
エビデンス
  • ■文献   
ガイドライン文献名 J Clin Oncol. 2006 Nov 1;24(31):4963-70(進行再発)
J Clin Oncol. 2006 Dec 20;24(36):5664-71(術後)
その他
(減量・増量規定など)
本邦の保険適用に従い75mg/m2で投与。
副作用出現時は適宜減量を行う。
1クールの日数:21日癌化学療法処方
癌化学療法名:乳癌ドセタキセル療法(75mg/m2)
投与日 薬品名 投与経路
(ルート等)
投与時間
Day1 ①グラニセトロン点滴静注バッグ1mg/50mL 点滴静注 15分
    デキサート注射液6.6mg/2mL    
  ②ブドウ糖注5%250mL 点滴静注 90分
    ドセタキセル点滴静注75mg/m2    
  ③生理食塩水50mL(フラッシュ用) 点滴静注 5分

※赤字は抗癌剤

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照射併用時照射線量

 

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