治療内容

肺癌(小細胞)CBDCA+VP-16+Atezo併用療法

プロトコールに関する解説:
PS 0-1のED症例を対象に,CBDCA+ETP(CE療法)+アテゾリズマブ後にアテゾリズマブ単剤での維持療法を行う群(併用群)とCE療法+プラセボ(プラセボ群)を比較する第Ⅲ相試験(IMpower133試験)が行われ、併用群はプラセボ群に対して,主要評価項目であるOSの有意な延長を認めた(12.3カ月 vs 10.3カ月,HR 0.70,95%CI:0.54-0.91,P=0.007)。また,副次評価項目であるPFSについても有意な延長を認めた(5.2カ月 vs 4.3カ月,HR 0.77,95%CI:0.62-0.96,P=0.02)。毒性については免疫関連の毒性が併用群において増加する傾向であることには留意する必要があるものの,肺臓炎(0.5% vs 1%)を含め,全体として併用群におけるGrade 3以上の毒性の増加は認められなかった(56.6% vs 56.1%)。以上より,肺癌診療ガイドライン2019年度版では進展型小細胞肺癌(PS 0-1)に対してCE+アテゾリズマブ療法を行うよう推奨されている。

適応外使用 :  無
審査日(2019 年 09 月 30 日)
申 請 日  : 2019 08月19
改 定 日  : 20--年 ----
登録確認日 : 20-- -- --
登録削除日 : 20-- -- --
診療科1 呼吸器内科
診療科2  
診療科3  
診療科4  
プロトコール名 略名 1クールの日数
肺癌(小細胞)CBDCA+VP-16+Atezo併用療法   21日
適応病名 進展型肺小細胞癌 所要時間 265分  
実施部署 ■外来・病棟    放射線療法 なし  
適応分類 ■進行・再発   
適応時表示コメント なし 添付資料 なし
番号 抗癌剤名・略号 1日投与量 投与法 投与日(d1,d8等)
1 カルボプラチン AUC5 div d1
2 エトポシド 100mg/m2 div d1-3
3 アテゾリズマブ 1200 mg div d1
臨床使用分類 治療:(エビデンスレベル・2    エビデンスに関する基準
エビデンス
  • ■文献   
ガイドライン文献名 First-Line Atezolizumab plus Chemotherapy in Extensive-Stage Small-Cell Lung Cancer.N Engl J Med. 2018 Dec 6;379(23):2220-2229.
その他
(減量・増量規定など)
4コース施行後はアテゾリズマブ単剤による維持療法に移行する。 【増減量の基準】適正使用ガイドの記載に従う。
1クールの日数:28日癌化学療法処方
癌化学療法名:肺癌(小細胞)シスプラチン・エトポシド療法
投与日 薬品名 投与経路
(ルート等)
投与時間
day1 ①生理食塩水 50mLプライミング用 点滴静注 -
  プライミング用 -
  ②生理食塩水 250ml+アテゾリズマブ1200mg 点滴静注 60分
  問題無ければ2回目以降は30分に短縮可
  0.2又は0.22μmのインラインフィルター使用
  ③生理食塩水 50ml 点滴静注 5分
  フラッシュ用    
  ④グラニセトロン点滴静注バッグ1㎎50mL+デキサメタゾン4.95mg 点滴静注 15分
  ⑤5%ブドウ糖液 500mL+エトポシド100㎎/m2 点滴静注 120分
  ⑥5%ブドウ糖液 250mL+カルボプラチン(AUC5) 点滴静注 60分
  ⑦生理食塩水 50mL 点滴静注 5分
  フラッシュ用    
day1 ①アプレピタントカプセル125mg 経口

 

  抗がん剤投与1時間~1時間30分前に内服    
day2-3 ①生理食塩水 50mL+デキサメタゾン3.3㎎ 点滴静注 15分
  ②5%ブドウ糖液500mL + エトポシド100mg/㎡ 点滴静注 120分
  ③生理食塩水50mL 点滴静注 5分
       

※赤字は抗癌剤

コメント

Day2,3 アプレピタント80㎎内服
Day4 デキサメサゾン4㎎内服(省略可)
4コース施行後はアテゾリズマブ単剤による維持療法に移行。

照射併用時照射線量

45 グレイ (備考欄:  

病名項目に戻る