癌化学療法名:肺癌(非扁平上皮)nab-PTX+CBDCA+Atezolizumab療法
プロトコールに関する解説:
EGFR変異およびALK融合遺伝子のいずれも陰性の切除不能な進行・再発の未治療非扁平上皮非小細胞癌患者を対象に、CBDCA+nabPTX+アテゾリズマブ後にアテゾリズマブで維持療法を行う群(アテゾリズマブ併用群)とCBDCA+nabPTXを行う群(アテゾリズマブ非併用群)を比較する国際共同第Ⅲ相試験(IMpower130試験)が行われ、
主要評価項目であるPFS(7.0ヵ月 vs 5.5ヵ月,HR 0.64,95%CI:0.54-0.77,P<0.0001))。
OS(18.6カ月 vs 13.9カ月,HR 0.79,95%CI:0.64-0.98,P=0.033)の有意な延長を認めた。毒性についてはアテゾリズマブ併用群でGrade3以上の治療との関連が否定できない有害事象がより多く(73.2% vs 60.3%)見られた。
OS(18.6カ月 vs 13.9カ月,HR 0.79,95%CI:0.64-0.98,P=0.033)の有意な延長を認めた。毒性についてはアテゾリズマブ併用群でGrade3以上の治療との関連が否定できない有害事象がより多く(73.2% vs 60.3%)見られた。
適応外使用 :
無
審査日(2019
年
12月
23日)
申 請 日 : 2019年 11
月 25
日
改 定 日 : 20--年 -- 月 -- 日
登録確認日 : 20--年 -- 月 -- 日
登録削除日 : 20--年 --月 --日
改 定 日 : 20--年 -- 月 -- 日
登録確認日 : 20--年 -- 月 -- 日
登録削除日 : 20--年 --月 --日
診療科1 | 呼吸器内科 |
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診療科2 | |
診療科3 | |
診療科4 |
プロトコール名 | 略名 | 1クールの日数 | ||
---|---|---|---|---|
肺癌(非扁平上皮)nab-PTX+CBDCA+Atezolizumab療法 | 21日 | |||
適応病名 | 肺癌(非扁平上皮) | 所要時間 | 185分 | |
実施部署 | ■外来 ■病棟 | 放射線療法 | なし | |
適応分類 | ■進行・再発 | |||
適応時表示コメント | なし | 添付資料 | なし | |
番号 | 抗癌剤名・略号 | 1日投与量 | 投与法 | 投与日(d1,d8等) |
1 | カルボプラチン | AUC6 | div | d1 |
2 | nabパクリタキセル | 100mg/m2 | div | d1, d8, d15 |
3 | アテゾリズマブ | 1200㎎ | div | d1 |
臨床使用分類 |
治療:エビデンスレベル・2 エビデンスに関する基準 |
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エビデンス |
|
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ガイドライン文献名 | Atezolizumab in combination with carboplatin plus nab-paclitaxel chemotherapy compared with chemotherapy alone as first-line treatment for metastatic non-squamous non-small-cell lung cancer (IMpower130): a multicentre, randomised, open-label, phase 3 trial., Lancet Oncol. 2019 Jul;20(7):924-937. | |||
その他 (減量・増量規定など) |
4~6サイクル実施後、アテゾリズマブ単独療法に移行。 |
投与日 | 薬品名 | 投与経路 (ルート等) |
投与時間 |
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day1 | ①生理食塩水 50mL(プライミング用) | 点滴静注 | - |
②生理食塩水 250mL+アテゾリズマブ1200㎎ | 点滴静注 | 60分 | |
問題無ければ2回目以降は30分に短縮可 | |||
0.2μm又は0.22μmインラインフィルター使用 | |||
G1 infusion reaction(悪心・嘔吐・熱感・疼痛・掻痒・血圧低下・呼吸困難・意識低下・発疹等)あれば点滴速度を半分に落とし、30分経過観察。事象消失後30分間の減速投与で忍容性確認されたら元の速度に戻してよい。G2は中断し、積極的対症療法を実施する。症状がベースライン時の状態まで回復したら、点滴を事象発現時の半分の速度で再開する。次回以降の投与時には抗ヒスタミン薬や解熱鎮痛剤を経口で前投与し、注意深くモニタリングする。G3以上は中断し、積極的対症療法を実施する。 | |||
③生理食塩水 50mL(フラッシュ用) | 点滴静注 | 5分 | |
④グラニセトロン点滴静注バッグ1㎎+デキサメタゾン4.95mg | 点滴静注 | 15分 | |
⑤生理食塩水 50mL(フラッシュ用) | 点滴静注 | 5分 | |
⑥生理食塩水 20mL/m2+nabパクリタキセル100mg/m2 | 点滴静注 | 30分 | |
※インラインフィルター使用不可 | |||
⑦生理食塩水 50mL(フラッシュ用) | 点滴静注 | 5分 | |
⑧5%ブドウ糖液 250mL+カルボプラチン(AUC6) | 点滴静注 | 60分 | |
⑨生理食塩水 50mL(フラッシュ用) | 点滴静注 | 5分 | |
day1 | ①アプレピタントカプセル125㎎ | 経口 | |
抗がん剤投与1時間~1時間30分前に内服 | |||
day8,15 | ①生理食塩水 50mL(プライミング用) | 点滴静注 | - |
②生理食塩水 20mL/m2+nabパクリタキセル100mg/m2 | 点滴静注 | 30分 | |
インラインフィルター使用不可 | |||
③生理食塩水 50mL(フラッシュ用) | 点滴静注 | 5分 |
※赤字は抗癌剤
コメント
Day2,3朝食後にアプレピタント80㎎内服。4-6サイクル実施後、アテゾリズマブ単独療法に移行。
必要に応じてDay8,15のアブラキサン投与前にデキサメタゾン投与可。
必要に応じてDay8,15のアブラキサン投与前にデキサメタゾン投与可。
照射併用時照射線量