治療内容

癌化学療法名:ぺムブロリズマブ+アキシチニブ併用療法

プロトコールに関する解説:
KEYNOTE-426試験は、進行腎細胞癌に対する1次治療として、抗PD-1抗体ペムブロリズマブとチロシンキナーゼ阻害薬アキシチニブの併用療法が、スニチニブの単独投与よりも有意に全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)を延長することを示したフェーズ3試験である。 本試験の参加者の適格基準は、転移巣に対して全身治療を受けた経験のない淡明細胞型腎細胞癌患者、KPS70%以上などだった。患者は、ペムブロリズマブ(3週おきに200mgを最長で35サイクルまで)とアキシチニブ(1日2回5mgを投与)を投与する群(併用療法群)と、スニチニブ(1日1回50mg投与、4週間投与し2週間休薬)を投与する群(スニチニブ群)に1対1で無作為に割り付けられた。投薬は増悪、受容不能な毒性の発現、患者/医師の決定が行われるまで継続された。主要評価項目はOSと盲検下独立中央審査によるRECIST v1.1に基づいたPFSだった。 861人が割り付けられた(併用療法群432人、スニチニブ群429人)。OSのハザード比は0.53(95%信頼区間:0.38-0.74)、p<0.0001、12カ月OS率は併用療法群が89.9%、スニチニブ群が78.3%、18カ月OS率は併用療法群が82.3%、スニチニブ群が72.1%だった。奏効率は併用療法群が59.3%(95%信頼区間:54.5-63.9)、スニチニブ群が35.7%(95%信頼区間:31.1-40.4)、p<0.0001だった。OSとPFS、奏効率について併用療法群が有意にスニチニブ群よりも良好な結果だった。 グレード3-5の副作用は、併用療法群で62.9%、スニチニブ群で58.1%に発現し、投薬中止となったのは併用療法群で25.9%(どちらかが中止)、8.2%(両剤とも中止)、スニチニブ群で10.1%だった。

適応外使用 :  無
審査日(20 20 1 27日)
申 請 日  : 2019 12 20
改 定 日  : 20-- -- --
登録確認日 : 20-- -- --
登録削除日 : 20-- -- --
診療科1 泌尿器科
診療科2  
診療科3  
診療科4  
プロトコール名 略名 1クールの日数
腎細胞癌 ペムブロリズマブ・アキシチニブ併用療法 21日
適応病名 腎細胞癌 所要時間 35分  
実施部署 ■外来   ■病棟    放射線療法 なし  
適応分類 ■初発   ■進行・再発   
適応時表示コメント あり 添付資料 なし
番号 抗癌剤名・略号 1日投与量 投与法 投与日(d1,d8等)
1 ぺムブロリズマブ 200㎎/body i.v. d1
2 アキシチニブ 5mg×2 p.o 連日
臨床使用分類 治療:(エビデンスレベル・2    エビデンスに関する基準
エビデンス
  • ■文献   
ガイドライン文献名 Pembrolizumab plus Axitinib versus Sunitinib for Advanced Renal-Cell Carcinoma. The New England journal of medicine [0028-4793/1533-4406] 2019 Mar 21;380(12):1116-1127
その他
(減量・増量規定など)
アキシチニブ: 1回5mg1日2回、2週間連続投与し、本剤に忍容性が認められる場合には、1回7mg1日2回投与に増量することができる。連続2週間投与して本剤に忍容性が認められる場合には、更に最大1回10mg1日2回に増量することができる。副作用がみられた場合は、必要に応じて、本剤を減量、休薬又は中止する。減量して投与を継続する場合は、副作用の症状、重症度等に応じて、1回3mg1日2回、または1回2mg1日2回に減量する。
       
1クールの日数:21日癌化学療法処方
腎細胞癌 ペムブロリズマブ・アキシチニブ併用療法
投与日 薬品名 投与経路
(ルート等)
投与時間
day1 ①生食50ml(プライミング用) 点滴 -
  ぺムブロリズマブ200㎎+生食50mL 点滴注射 30分
  0.2または0.22μmインラインフィルター使用。    
  調製後6時間以内に投与完了。    
  ③生食50ml(フラッシュ用) 点滴 5分
day1-21 アキシチニブ5mg×2 1日2回朝夕食後 内服 -

※赤字は抗癌剤

コメント

d1-21にアキシチニブ1回5mg1日2回朝夕食後内服。

照射併用時照射線量

 

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