プロトコールに関する解説:
非小細胞肺癌エルロチニブ療法は、分子標的薬エルロチニブ(経口剤)を用いた新しいタイプの治療法で、手術が難しい進行期(もしくは手術後の再発)で初回化学療法後の状態の患者さんが対象となります。非小細胞肺癌の中でも腺癌に多い「EGFR遺伝子変異」があるタイプに特に有効とされ、従来の抗がん剤治療を上回る効果も期待できます。主な副作用としては、ニキビに似た発疹、爪の周りの炎症、下痢などが出やすい傾向があります。約5%に生じるとされる「薬による」肺炎は重症化する恐れがあり、特に治療開始初期は息切れ、発熱などの症状に注意が必要です。