治療内容

癌化学療法処方

1クールの日数:21日癌化学療法名:卵巣癌TC+Bevacizumab療法
プロトコールに関する解説:
卵巣癌の化学療法では第1選択薬であるTC療法に分子標的薬であるベバシズマブという薬剤を併用する治療です。初回治療ではTC療法のみで、2回目からベバシズマブが追加されます。本療法は術後にTC療法を6サイクル行い(2回目から5回目はベバシズマブ併用)、7サイクル目からベバシズマブ単独での維持療法を想定しています。臨床試験では最大21回の投与あるいは病気が進行するまで継続という方針で投与されました。TC療法単独と比べて治療している期間が長くなります。  使用に当たっては、特有の副作用(血圧の上昇や、傷の治りが悪くなるなど)もあるので、担当医とよく相談して治療を受けてください。


投与日 薬品名
day1 ① 生食100mL +パロノセトロン0.75mg
(1クール目)   点滴開始と同時にジフェンヒドラミン塩酸塩錠10mgを5錠内服
  ② デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム13.2mg + 生食20mL 静注
    ①開始直後に側注
  ③ ファモチジン20mg+ 生食20mL
    ①開始直後に側注
  ④ 5%ブドウ糖500mL +パクリタキセル175mg/m2
    インラインフィルターを用いて投与する
  ⑤ 生食250 mL +カルボプラチン(AUC=6)
  ⑥ 生食50mL(フラッシュ用)
   
day1 ① 生食100mL +パロノセトロン0.75mg
(2クール目以降)   点滴開始と同時にジフェンヒドラミン塩酸塩錠10mgを5錠内服
  ② デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム13.2mg + 生食20mL静注
    ①開始直後に側注
  ③ ファモチジン20mg+ 生食20mL
    ①開始直後に側注
  ④ 5%ブドウ糖500mL +パクリタキセル175mg/m2
    インラインフィルターを用いて投与する
  ⑤ 生食250 mL +カルボプラチン(AUC=6)
  ⑥ 生食50mL(フラッシュ用)
  ⑦ ベバシズマブ15mg/kg+生食100ml
    ベバシズマブ初回は90分、2回目60分、3回目以降30分で投与可
  ⑧ 生食50mL(フラッシュ用)

※赤字は抗癌剤

コメント

パクリタキセル内服30分前までに、ジフェンヒドラミン錠50mg内服。
卵巣癌TC+Bev療法の初回はベバシズマブなし。2回目以降に
ベバシズマブを投与する。

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