プロトコールに関する解説:
スニチニブ(スーテント®)は、進行腎細胞癌に対して日本では2008年4月に販売が開始された経口型の分子標的薬剤(チロシンキナーゼ阻害剤)です。通常は1日1回50mgを4週間内服し、その後2週間休薬します。これを1コースとして繰り返します。未治療の転移性腎細胞癌患者に対して海外で行われた臨床試験において、従来の腎癌に対する治療薬であるインターフェロンαとの比較がなされ、スニチニブの方が治療効果が高いことが示されました。主な副作用として下痢、嘔吐など消化器症状、倦怠感、皮膚の障害、高血圧、好中球減少、血小板減少、甲状腺機能障害、膵酵素の上昇などが報告されています。