治療内容

癌化学療法処方

1クールの日数:28日癌化学療法名:乳癌 アテゾリズマブ+nabパクリタキセル併用療法
プロトコールに関する解説:
乳癌アテゾリズマブ+nabパクリタキセル併用療法は、手術不能または再発乳癌に対する化学療法です。ホルモン受容体陰性でHER2陰性(トリプルネガティブ)の乳癌のうち、腫瘍組織に浸潤している免疫細胞の表面に存在するPD-L1というタンパクの発現が陽性と判断された乳癌がこの治療法の対象です。アテゾリズマブを2週毎に点滴、nabパクリタキセルを毎週3回点滴して1回休むことを繰り返します。副作用は、脱毛、悪心、疲労感などがあり、この治療法に特徴的なものとして、発疹、甲状腺機能異常、肝炎などの免疫関連の副作用があります。副作用が強い場合は、延期や中止、減量などを行います。(2020.4.22)


放射線治療:なし
投与日 薬品名
Day 1, 15 ①生理食塩水50mL
    プライミング用
  アテゾリズマブ840mg+生理食塩水250mL
    初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降30分で投与可
    0.2又は0.22μmのインファインフィルター使用
  ③生理食塩水50mL
    フラッシュ
    ライン交換 要
  nabパクリタキセル100mg/m2+生理食塩水20mL/m2
    インラインフィルター使用不可
    最終濃度は5mg/mL
    空の生食100mLボトルに入れて払い出し
  ⑤生理食塩水50mL
    フラッシュ
Day 8 ①生理食塩水50mL
    プライミング用
  nabパクリタキセル100mg/m2+生理食塩水20mL/m2
    インラインフィルター使用不可
    最終濃度は5mg/mL
    空の生食100mLボトルに入れて払い出し
  ③生理食塩水50mL
    フラッシュ

※赤字は抗癌剤

コメント

免疫チェックポイント阻害剤にステロイドを併用することで治療効果が減弱する可能性があるため、制吐剤としてステロイドを使用しない。

病名項目に戻る