治療内容

癌化学療法名:骨肉腫MFH・CDDP+ADR療法

プロトコールに関する解説:
骨肉腫に対するCDDP+ADR併用療法は、1980年代後半から世界的に広く用いられ、確立された治療レジメンの一つである。手術可能・限局性の骨肉腫に対する比較試験 (CDDP+ADR療法vs. MTX大量療法を加えた多剤併用療法) では、安全性、完遂率、治療成績において差を認めず、CDDP+ADR併用療法が標準的治療法であると結論された(Lancet 350: 911-912,1997)。また、MFHの化学療法も骨肉腫に準じて行われるが、EORTCが行った骨原発悪性線維性組織球腫の術前術後補助化学療法の第Ⅱ相試験において、CDDP+ADR併用の補助化学療法としての有用性が示された(J Clin Oncol.17:3260-9,1999)。
しかしながら、いずれも進行、再発症例に対する大規模試験は行われておらず、延命効果については一定の見解は得られていない。

適応外使用 :  無
審査日(20 07 09 03日)
申 請 日  : 2007 08 10
改 定 日  : 20-- -- --
登録確認日 : 20-- -- --
登録削除日 : 20-- -- --
診療科1 腫瘍内科
診療科2  
診療科3  
診療科4  
プロトコール名 略名 1クールの日数
骨肉腫MFH・CDDP+ADR療法 Sarcoma CDDP+ADR 21日
適応病名 骨肉腫 所要時間 575 分  
実施部署 ■外来   ■病棟    放射線療法 なし  
適応分類 ■進行・再発   ■術後補助   ■術前補助   
適応時表示コメント なし 添付資料 あり(■その他:文献
番号 抗癌剤名・略号 1日投与量 投与法 投与日(d1,d8等)
1 塩酸ドキソルビシン・ADR 20 mg/m2 iv day1,2,3
2 シスプラチン・CDDP 100 mg/m2 div day1
臨床使用分類 治療:(エビデンスレベル・2    エビデンスに関する基準
エビデンス
  • ■ガイドライン   
  • ■文献   
ガイドライン文献名 Lancet 350 : 911-917, 1997.、 J Clin Oncol 17 : 3260-3269, 1999. 厚生労働省抗がん剤併用に関する報告書について(https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/05/dl/s0521-5c.pdf  https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/05/dl/s0521-5d.pdf)
その他
(減量・増量規定など)
 
1クールの日数:21日癌化学療法処方
癌化学療法名:骨肉腫MFH・CDDP+ADR療法
投与日 薬品名 投与経路
(ルート等)
投与時間
day1 ①ラクテック 500mL   120分
  ②ラクテック 500mL 120分
  ③ラクテック 500mL   120分
       
day2 ①ソルデム3A 1000mL+10%塩化ナトリウム 20mL+硫酸マグネシウム補正液1mEq/mL(8mL)   120分
  ②グラニセトロン塩酸塩3mg 50mL+デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム9.9mg   15分
  ③D-マンニトール20%300mL(100mL)   30分
  ④生食500mL+シスプラチン100mg/㎡   120分
  ⑤5%ブドウ糖液50mL+ドキソルビシン20mg/㎡   5分
  ⑥ソルデム3A 1000mL+10%塩化ナトリウム 20mL+硫酸マグネシウム補正液1mEq/mL(8mL)   120分
       
day3-4 ①グラニセトロン塩酸塩3mg 50mL+デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム6.6mg 15分
  ②5%ブドウ糖液50mL+ドキソルビシン20mg/㎡   5分
  ③ラクテック 500mL   120分
  ④ラクテック 500mL   120分
       

※赤字は抗癌剤

コメント

治療前日に十分な補液を行う。ドキソルビシンのみの投与は外来でも可能。腎、心昨日評価を行うこと。また制吐薬としてアプレピタントカプセルを併用する

照射併用時照射線量

コメント無し

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